岩手県の暮らし、生活環境

岩手県

ここでは主に、岩手県全域の暮らしぶりについて説明します。
(執筆:ハンドルネーム ねじ式、かご猫)


地理

秋田県との境におおむね沿う形で奥羽山脈が聳えており、沿岸域の方では北上高地が存在している。その間に東北新幹線が走り、北上盆地が存在している。都市はこの山脈と高地のはざまに集中している。

県東部の沿岸はノコギリの歯のようにギザギザであり、典型的なリアス式海岸である。ここは三陸海岸と呼ばれ漁場となっている。沖合に寒流の親潮である千島海流が流れており、初夏にこの寒流上を冷涼な北東の風「やませ」が北上高地を伝って都市の方へと吹いてくる。

かつて奥州藤原氏が治めたという歴史的経緯から、県南部に中尊寺を始めとするお寺が集中している。

奥羽山脈が縦断しているが、山の北よりも南の標高が低いため県の北側より南側の方が雪が深く積もりやすいという傾向がある。

地理、というより土地の話であるが、地方特有である地主の権力が強く、平均所得の割には賃貸、地価が割に合わない程高く、特に県南の工場誘致の盛んな自治体でその傾向がある。住む場所と働く場所の自治体、市町村をわざと別にするのがお得な場合が多い。


仕事

水産業は有名。三陸海岸は沖合が親潮と黒潮が衝突する潮目であり、日本有数の好漁場である。また入り江を利用したわかめ、こんぶ、のりなどの海藻の養殖が盛んでありわかめ生産量が日本一だったこともある。

太平洋側から「やませ」が吹くため、稲の冷害にたびたび悩まされてきた過去がある。米どころであるものの、隣の秋田県や宮城県と比べると見劣りするかも。そのほかに農業では、ビール用ホップの生産量が日本一であることが挙げられる。ただしあまり知られていない。

土地が広いため、北上山地を中心に畜産が盛ん。また観光牧場として有名な小岩井農場は岩手山麓にある。小岩井工場で飼育されている羊は装飾用の羊毛繊維が取れる品種(サフォーク種等)の為、県内に紡毛生地を作る企業や会社が複数ある。

盛岡市を中心とした県北部は南部藩が支配していたことがあってか、南部鉄器は伝統工芸品として著名。

近年、県南で国内大手自動車工場を筆頭に中央企業の工場誘致が盛んである。その背景には、太平洋側で東北本線、新幹線が通っているのにもかかわらず平均年収が低いため、底上げの策として県や各自治体が推し進めている。しかし、工場誘致で短期、中期では利益は出るが、長期、超長期で見ると企業本部である中央からコストダウンを求められ結局は毎年47都道府県の平均年収ランキングでワーストの部類に入る結果になってしまっている。また、工場誘致地帯では治安悪化、文化低迷、環境被害、労働に対し報酬が割に合わない等、負の連鎖がすでに見受けられる。


教育

県の地理や産業の特性から、農林水産系に力を入れている。岩手県の国立大学である岩手大学(略称は岩大:がんだい)でもこの傾向は顕著。また岩大の農学部には日本国内でも数少ない獣医師科が設置されている。ただ偏差値的にはそこまで高くなく、将来の職業選択肢を獲得するために隣の県の東北大学や他県の大学へ考え方が主流になっている。

実際、義務教育における学力は、ほとんどの分野で全国ワーストのレベルであり、高校進学の時点で県庁所在地の盛岡に在する高校、または、他県の高校へ進学する等、学力の低下は深刻な問題と言える。

職業キャリアの下支えとなる学歴に関して真剣に考えない家庭で育った子供は、高卒でそのまま地元の工場勤務という下流人生に陥りやすい。誘致された企業側も「大卒はいらない。若くて安くて使い捨てし易い高卒が欲しい」というストレートな要望がある。(聞き取り調査により確認)岩手に移住したい、と考えているご家庭は子供の将来をよく考えて自治体を選ばないと子供が犠牲になる可能性があるのでご注意を。


交通機関

県の南北を東北新幹線と東北自動車道が走っており、花巻市に花巻空港がある(県庁所在地である盛岡市には無い!)ためこのルート付近であれば何も問題なく移動できる。それ以外ではあまり道路交通が整備されておらず特に沿岸域だと苦労させられるだろう。距離も相まって車は必要不可欠。バスは各方面1時間、または2時間に一本、路線によっては午前一本午後一本という路線もある。

はっきり言って田舎である。なお岩手県全域が豪雪地帯、一部自治体は特定豪雪地帯に指定されている。また、奥羽山脈から吹き下ろされる季節の代わりの目や冬季に吹く風は非常に強く、明らかに台風より強風と思われる。以上の要素から、冬の県内移動は覚悟すべきである。

また、自治体によっては無計画に道路を作った為、保守管理サイクルの予算が足りず、道路状況が悪く走っているだけでタイヤがパンク、マフラーの溶接部が外れる等ある。その自治体が健全かどうかは県道、国道以外の市町村自治体管理の道路状況を観察するとよい。


買い物(日用品)

地方にも関わらず生活用品の価格が高い。その原因として会社が非常に少ないため競争原理が成り立たない為である。ごく一部の企業が、社会奉仕クラブ(〇〇クラブ等)に所属し、その一部の企業が価格を決めているに等しい。

また、コストダウンのために店舗数も少なく、食品を買うため、ガソリンを給油するために10㎞先のスーパーやスタンドまで行く必要も。ゴミ袋が有料(しかも小さくて高い)という自治体もあるので要注意。食品も海や山に恵まれているにもかかわらず、正直美味しくない。特に外食店舗で他県との実力差を知ることとなる。

しかし盛岡市だけは別格。田舎だからお店が少ないと思われがちだが、小規模ながら、スーパー、居酒屋、薬局、服飾、全てが駅周辺に集まっている。


娯楽

田舎である為、ネカフェ、ボーリングなど若者向け施設、文化的施設や店舗が盛岡市以外ではほとんどない。盛岡市以外の自治体で存在するのは飲み屋かパチンコ屋のみ。少しでも娯楽を求めるなら県庁所在地である盛岡市一択。

他の自治体は田舎が好きという人であればゆったりと住めるだろうが、しっかり遊びたい人にとって県外へ行ける車は必須。宮沢賢治も言う通り自然は豊かなので、登山や釣り、ウィンタースポーツは存分にできる。ただし熊や蛇など危険動物には注意。山はもちろん最近は駅前にまで熊の出没が確認されている。

宮沢賢治ゆかりの地である花巻市は東北でも随一の温泉地で、湯治が好きな人にとっては素晴らしい自治体。一人でゆっくりと大自然に向き合うのが好きな方はぜひ遊びにこよう!

 

岩手県の噂、お国自慢

・面積は北海道についで2番目に広い
・奥州藤原氏が興した平泉の宗教文化は圧巻。平安時代末期に10万人という京に次ぐ人口を誇ったこの大都市は黄金と馬の交易で栄えた。マルコポーロの「東方見聞録」に登場する黄金の宮殿は中尊寺金色堂とする説あり。
・日本民俗学の祖である柳田国男の「遠野物語」の遠野市は岩手県にある。
・木造では日本最大の毘沙門天が成島毘沙門堂に祀られている。
・岩手県にゆかりある有名人として、【政治家】原敬、【思想家】新渡戸稲造、【学者】金田一京助、【詩人】石川啄木、【漫画家】池野恋、麻宮騎亜、吉田戦車、【声優】桑島法子、照井春佳、山口眞弓、佐々木未来、浅沼晋太郎等々。
・岩手県生まれの詩人であり童話作家である宮沢賢治もまた有名であるが、彼の言う自然豊かで幸福な夢の国「イーハトーブ」はふるさとの岩手県花巻市をモデルにしている。
・不便でもいいから人里離れたところに住みたい人におススメ。
・岩手は乗り換えなしで東北新幹線で東京までが直通。
・盛岡市に居住地を置いて、同市、または別の市町村で働くというのが満足度係数は高い。盛岡市に全てが集中している県である。
・わんこそばの本家本元(花巻市)。
・南部せんべい、ベアレンビール、冷麺等もある(ただし味は・・・賛否両論)。
・沿岸部発祥のお土産である「カモメのたまご」は好評。岩手県のお土産に迷ったらコレ。
・新型コロナウイルスの侵入が47都道府県中最後だった。


岩手県のスコア

人口密度:★☆☆☆☆
温暖度:★☆☆☆☆
海国度:★★★★☆
山国度:★★★★☆
給与水準:★☆☆☆☆
通勤通学時間:★★★★☆
自動車保有率:★★★★☆
交通利便度:★★★★☆(盛岡市中心部から他県へのアクセスは良い)
軍事力:★★★☆☆
工業力:★★☆☆☆
持ち家の広さ:★★★★☆
保守的:★★★★☆
夜遊び充実度:★★☆☆☆
空気清浄度:★★★★☆
交通安全度:★★★☆☆
治安:★★★★★(県全体では治安はトップクラス)
生活費の安さ:★★★★☆

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